劇場版アニメ「心が叫びたがってるんだ。」より、埼玉県秩父郡横瀬町 (よこぜまち) (西武秩父線・横瀬駅および周辺) の舞台を紹介します。
隣接する秩父市の舞台と、本作に登場する秩父エリアを西武線で訪れる際のお得な切符などについては、次を参照してください。
以下の写真で、比較画像が「Now Printing」となっているものは劇場パンフレットを元に撮影しており、おおむね作中の通りに写しています。比較も Now Printing もないものは、私の記憶による撮影のため間違いのある可能性がありますので、ご了承ください。
秩父札所 (ふだしょ) 十番 萬 (万) 松山 大慈寺 (ばんじょうざん だいじじ)
作品冒頭、拓実の登校途中 (自転車) や、順が拓実に身の上話をするシーンに登場する寺院。西武秩父線の西武秩父・横瀬駅いずれからも徒歩約 20 分と、少し歩きます。「あの花」に登場する定林寺 (じょうりんじ) を十七番と呼ぶのと同様、ここも大慈寺より「札所十番」と言ったほうが地元では通りやすいと思います。映画の公開後は週末など訪れるファンが絶えず、完全な再現を狙うには機材も必要で、人の多さと技術面双方で写真撮影の難易度は高め。
これらのシーンは広角レンズで撮らないと、作中のような構図にはできないと思います (写真は標準レンズで撮ったもの)。
長い一脚でも使わないと、高さが足りません。
実際より階段が幅広に描かれている感があり、写真に撮るともっと詰まって見えます。
これも高さが必要なので一脚か、少なくともバリアングル (可動) 液晶のカメラで確認しながら、めいっぱい手を上に伸ばして撮るなどしないと、作中同様になりません。
やおうめ商店 (閉店) 前
前項の札所十番近くの、作中でローソンの場所は、実際にはモンマート (やおうめ商店) という酒屋ですが、現在は営業していません。映画の再現を狙って夜間に訪れても当然、照明は点いておらず真っ暗ですので注意してください。ではなぜ作品ではローソンに改変されているかと言うと、ED クレジットにローソン HMV エンタテイメントの名前が存在するという「大人の事情」かと思われます (本作が生まれるきっかけとなった「あの花」と同じ、フジテレビ系ノイタミナ枠のアニメ「四月は君の嘘」でも同様の事例がありました)。
札所十番から来て、コメリ ハード & グリーン横瀬店付近からのシーン。ここを地図上で探す際は閉店した店舗より、この隣接した営業中のコメリ (ホーム センター) を目印にしたほうが良いかもしれません。
作中に登場するのと同じ、秩父鉄道・皆野 (みなの) 駅行き西武観光バスは実際この道路を走っていますが、ここに順が降りたバス停は実在しません。バスを利用して訪れる場合は、ここより手前にある「深沢」停留所が最寄りとなります。
追記: 2016年1月3日
2015 年 12 月、この場所に「バス停」が設置されました。
これは作品にちなみ横瀬町が設置したもので、あくまで案内板であり実際のバスは停車しませんが、訪れた際は作中に合わせて撮影してみてはいかがでしょうか。
なお手前のやおうめ商店ですが、ほぼ同時期に店舗前の札所十番に近い側と、その側面に自販機が設置され当初とは少々、外観が変わってしまいました…。
拓実が立っている背景のほうに見えるのが、前述のコメリ。
順が帰る以下のシーンは、ちゃんと道路の反対側になっていますが、やはりバス停は存在せずガード レールの形状も一部異なっています。
坂上家方面
前項のコメリ脇の道を入った先が、坂上拓実が祖父母と暮らす家の設定上の場所。住宅地のため詳細な位置の明示は避けます。
遠近や高さなど一致しているか分かりませんが、休日に順と菜月が拓実の家を訪れる際に、こんなシーンがあったはず。
2 枚どちらも同じ場所。
映画冒頭、拓実が自転車で下る道。ここを上ると「あの花」に登場した聖地公園へ向かう「かなり上のほう」
横瀬中学校付近
順たちの通う揚羽高校は実在しませんが、設定上の場所は横瀬町立横瀬中学校の位置と思われ、作中でもその周辺が登場しています。
札所十番と横瀬中の間、セーブ オン (コンビニ) 秩父横瀬町店付近の用水路沿い。作中の背景に描かれている校舎は別の場所との合成なので、写真の横瀬中とは一致しません (校舎のモデルについては後述)。
順が転んだのは、横瀬中の正門前を通る道路の西側となります。背景の建物は異なりますが、真ん中で 2 色に分かれた路面と歩道の縁石、さらに作中・写真とも見づらいですが背後のタイガー ロープ (鉄道保線などでも使われる黄・黒警戒色の細い縄) が一致しています。
坂氷 (さかごおり) 交差点
拓実が自転車で順を迎えに行くシーンに登場したコンクリート壁の迫る道路は、羊山 (ひつじやま) 公園北東の麓 (ふもと) の坂氷交差点。ここは横瀬町と秩父市のちょうど境目となります。
横瀬駅
西武秩父線の終点、西武秩父の 1 つ手前の駅。駅舎とホームの間には、ノスタルジックな構内踏切があります。西武秩父線の運転間隔は 30 分に 1 本程度なので、作中のような夕暮れ時に電車と写真を撮りたい方は、行動は計画的に。作品の舞台巡りや撮影で当駅と西武秩父を行き来するなら、事前に秩父漫遊きっぷなどの利用も検討してみてください。
駅舎・駅前を撮影する際は、駐車スペースを出入りする車に注意。
駅窓口にはタイミングにより、池袋方面への特急券を求める列が並ぶことがあります。人のいない写真を撮りたい方はご留意を。
駅前から見えるセメント工場。
作中より実際の車両は手前に停車するため、架線柱の位置なども正確にこのシーンの電車を撮るのは難しいと思います。また、手前の道路には歩道がありませんので、写真撮影の際は交通を妨げたり事故を起こさぬよう十分注意してください。特に作中のような夕暮れ時は、車のドライバーから歩行者が見えにくいため大変危険です。
安全運行の妨げとなりますから、走行中の車両のフラッシュ撮影は厳禁です。事前にカメラの設定は発光禁止に!
後の 2 枚の写真は改札外の道路上から撮影。
(参考) 揚羽高校?
ED クレジットに名前が登場するため参考までに記述しますが、順たちの通う高校の校舎は栃木県立足利南高校がモデルとなっています。秩父市・横瀬町からは距離もあり (現状) 本ブログでの画像掲載の予定はありませんが、もし行かれる方は校内への無断立ち入りや、周辺で不審に思われる行動を行わないようお願いします。
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この記事では比較研究のため「心が叫びたがってるんだ。」の画像を引用しており、これらの各種権利は © KOKOSAKE PROJECT にあります。