今月 13 日より、神奈川県横須賀市で飲食店を中心とした 9 店 (+シークレット 1 店) で「軍艦メシ」なるイベントが行われるとのことで、TV アニメ「たまゆら」を通じて知り合い、私と同じくゲーム「艦これ」提督 (プレイヤー) でもある友人とともに、ちょっと行ってみることにしました。
- よこすか軍艦メシ (軍艦飯) ~ヨコスカヲ、クライツクセ | 横須賀鎮守府 (仮) (公式サイト)
- 軍艦をモチーフにしたフード イベント「よこすか軍艦メシ」横須賀で開催「陸奥」の冷麺に「伊 8」ポトフなど - ねとらぼ
参加店のうちランチ営業する店舗は 11 時からなので、まずは公開されている中で唯一の飲食店ではない YOKOSUKA 軍港めぐりの始発便である 10 時の出港に乗ることに。しかし軍艦メシの情報が公開された時には、すでに 3 連休で軍港めぐりの予約は満員。仕方ないので朝 9 時からの当日券の販売に並ぶことにしました。
とはいえ、9 時の販売に始発で出かけるのは早すぎる。ならばと思いついたのが、その前に早朝舞台探訪をしよう! TV アニメ「RAIL WARS!」3 話に登場した JR 鶴見線の海芝浦 (うみしばうら) 駅。ここ、以前から行ってみたかったのです。調べてみると京急線の花月園前駅から、この鶴見線の国道駅まで徒歩 5 分の距離。国道! ここも前から気になっていた場所! 何という俺得ルートなんでしょう!
というわけで京急線を途中下車、国道駅まで歩き 7:07 発、海芝浦行きに乗車。3 両編成の電車は 10 分ほどで終点、海芝浦に到着し、3 分の折り返し時間でホームを去って行きました。この見送った電車と、次の同じく 3 分停車で国道に戻る 7:40 発をバックに RAIL WARS! 作中のシーンを撮らねばならず、私の海芝浦の合計滞在時間は 20 分ほどでした。
さて、この海芝浦駅。各種メディアでも珍しい駅として繰り返し取り上げられ、その名をご存じの方も多いかもしれませんが、実際に訪れるには注意が必要です。まず駅の立地が隣の新芝浦駅と並び東芝京浜事業所の敷地内にあり、原則として関係者以外は外に出られません。駅の出口にあるゲートは自動改札でなく、工場へ入るための社員証の読み取り機です (改札機は別途ホーム端に IC カード専用の簡易型が設置されています)。また、鶴見線は京浜東北線と接続する鶴見の他はすべて無人駅ですが、海芝浦駅の出口には同社の守衛がいます。
このような性質から、朝夕の通勤時間帯のほかは海芝浦を発着する電車は極端に少なく、横浜市内の駅でありながら日中は 2 時間に 1 本しかありません (2014年9月現在)。ダイヤを知らず向かうと途方に暮れることになりかねないので、事前の確認はお忘れなく。
けれども、そんな「不自由な駅」でありながら、海芝浦には人々を魅了する風景があります。それは名の通りの海。電車の到着するホーム足下には波が打ち寄せ、目の前には船舶の行き交う京浜運河。さらに 1995 年、東芝の計らいにより当駅に隣接し作られた海芝公園は、東京湾を一望でき夜景の美しさでも人気。ただし開園時間は 9:00~20:30 で、特に土休日の終電は 21 時前なので夜景が目当ての方はご留意を。
ちなみに鶴見線は元々、鶴見臨港鉄道という私鉄でしたが戦時に国有化され、国鉄の JR 移行を経て今に至っています。そのような経緯から、他の首都圏 JR 線では珍しい作りの駅や構内踏切などが残る独特の沿線風景が見られ、特に国道駅などは戦前の開業時そのままを現代まで残しています。外壁に米軍機の機銃掃射の痕が残り、様々な映画やドラマのロケ地ともなった異様ともいえる雰囲気の高架下などは、海芝浦に加え是非訪れてほしい鶴見線の見所です。
なお鶴見線は JR 同士でありながら、他線と接続する鶴見と浜川崎の両駅で途中に改札があります。Suica などの IC カードの場合それぞれの駅でタッチの取り扱いが異なりますので、案内表示に従って乗り換えてください。
そんな横浜の都会からほど近い鶴見線にて非日常を味わいつつ、再び国道から花月園前駅へ。実はここ、全国でも有数の鉄道路線密集スポットなんですよね。隣接する花月園前踏切は、京急に加え横須賀線・京浜東北線・東海道線と、さらに東海道貨物線と交差する開かずの踏切。花月園前駅から伸びる、踏切と同じく長い跨線橋からはひっきりなしに行き交う各線の列車を眺めることができます。惜しむらくは写真を撮るにはフェンスが目障りなことですが…。
だいぶ途中で油を売ってしまったため、本日の目的地横須賀の汐入で、京急を降り軍港めぐり券売所に着いたのは 8:50 頃。すでに 9 時の販売開始に行列ができており、10 時の便を確保できるか不安でしたが、何とか当日券をゲットしました。この日は前夜に多くの海自艦が出港してしまい艦艇の数は少なかったのですが、その代わり乗船ガイドからいろいろと雑学 (雑談?) を聞くことができました。横須賀に横浜ベイスターズの練習場があるなんて知りませんでしたし…。
軍港めぐり汐入ターミナルに戻り、窓口にて最初のノベルティ「霧島」をゲットすると、ちょうど 11 時のランチ営業が始まる時間…ということでサスケハナ (サイトは準備中のよう) で艦艇カレーと村雨入港ぜんざい! オープンしたばかりのお店で看板もわかりにくく、こちらにスマホの地図で行かれる方は当面、店名でなく住所で検索した方が良さそうです。
食後は汐入駅前のどぶ板通り入り口にオープンした Cafe Mikasa で一休み。海芝浦への寄り道のため朝食もとらず始発で出たので、ここで午前の対戦相手と艦これ演習をしてみたり。横須賀まで来て我ながら何をしているのやら…。
ところで今回の軍艦メシ、約 2 週間の開催期間に対し参加店は 10、うち軍港めぐりとシークレットを除いた飲食が 8 店舗ですから、私のように他県から訪れると 1 日複数回らなければとてもコンプリートなどできません。というわけで、本日次に訪れたのは横須賀中央の上海亭、メニューは雪風 日中台ラーメン セット。日の丸チャーハンに中華そば、そして台湾土産としてもよく知られるパイン ケーキがついて、日本・中国 (上海)・台湾と 3 カ国で活躍した駆逐艦雪風を表現したそうで、なかなかユニーク。
そして上海亭を後に、腹ごなしに向かったのは、いったん横須賀中心エリアを離脱し、京急追浜 (おっぱま) 駅。ここは例のゲームの「提督」には、そのデレ台詞の多さからダメ司令官製造器などと呼ばれている駆逐艦と同名の雷神社があることで知られます。もっとも漢字が同じだけで、駆逐艦・雷とも同じ名を持った海自護衛艦「いかづち」とも、特に関連を示すものは残念ながらありません。さらには地元での読みもいかずちでなくかみなり神社と呼ばれる場合があり、果たして駆逐艦 (や護衛艦) と何らかのゆかりがあるのかは、ちょっと謎です。
それでも、ここにいわゆる痛絵馬を奉納するファンは少なくない模様。そして、そんな雷神社のある追浜うれしたのし屋で今回提供されるのが「雷海苔だんだん弁当」。調べたところこの海苔だんだん、昔から横須賀に伝わるご当地の味なのですね…これは知らなかった。こういった思わぬ発見があるのも、イベントの醍醐味ですね。
さて、本日最後ですが、再び横須賀中央に戻り、今度は居酒屋・空母信濃…へ向かったのですが、残念ながらこの日は予約で満席。それならと、さらなる軍艦メシ参加店で入ったのが、やんちゃ屋 横須賀中央店で、メニューは「伊 8 日独仏ポトフ」。これまた和風のスープとドイツといえばのソーセージに、潜望鏡に見立てたフランス パンを添えて潜水艦・伊 8 が行き来した 3 カ国をイメージ。ゲームでウチの艦隊、まだ伊 8 いないんですよね…早く来てくれないかしら、はっちゃん。
前夜も遅かったのに早起きし寝不足なのに、最後のやんちゃ家ではサワーも付けちゃったので、すっかりフラフラになり、この日はここでお開き。実は翌日も鎌倉を経て、再び軍艦メシに参戦したのですが、ちょっと長くなりすぎましたので、その話は別のエントリーに分けることにしましょう。また次回!?